電柱は、細い太い新しい古いと思いのほかバリエーションに富んでいる。普段いかに見過ごしているのか思い知らされる。

1本の電柱を見ていると、ずっと同じ場所に立っているので、過去をさかのぼれば花を供えられた時があったかも知れないと想像してしまう。そのため花と電柱の組み合わせは、どこか心を不安にさせ、花が手で持っているかのように浮遊した状態としたならば、一気に非現実へと引っ張られていく。